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純愛〜1981年の思い出〜

純愛〜…1981年、まだ街にPUNKとスカ・ビートが流れていた頃〜
      (第4話)

超えちゃいけないという思い。
でも、
どこかでそのまま行っちゃえば?とか思ってる。

ここで出会ってこんなところで猫のように
暖めあって眠らなきゃいけなくなったら、
何もかも預けた人に体も預けたくなってしまう?

本当にそうなのかな?
わかんないよ〜・・・

「したくないの?」
彼は、えっという顔をした。
「うん・・・。ごめん。」
だって〜・・と、彼は私に触れた指を見た。
「ちがう、ちがうの!」
私は心の中で叫んでいた。
汗をかいただけなの。
汗をかいているんだって。
「でも・・」
彼はと言えば、インディーズの世界では、
「女の子に恥をかかせちゃいけない」
という使命感があるらしく、
私のことを考えてくれていたようだったんだけど。
やっぱりできない、と私は思って体を引いた。

「無理にしようとは思わないから。」
あっけなく彼は言った。
「え・・?」
いいの?・・というより、やっぱり、
私次第なんだと思い知らされた感じなのだ。
「ごめん。」
「謝らなくてもいいよ」
「でも、私でごめんね・・って思って」
「馬鹿」
「今日はホントに保護だけしてもらうことにするね?」
「うん。」
「ありがとう・・」
その時、彼がジーパンのベルトをはずして、ジッパーを下げた。
「????」
「あのさ〜、これ、握って眠ると気持ちいいよ?」
ニッコリ天使の笑顔で笑った。
「????」
私は焦ってしまった。そんなこと体験したことがない!

「それって・・気持ちいいのは私?あなたの方?」
「え〜〜〜〜!?」
あはは、と彼は笑って、触ってみればわかるよ?と言った。

恐る恐る手で握ってみた。
「お?」
最初は、ありえない〜とか思っていたのに、
触るとわかってきた。・・・・

遠い昔に、母親の乳房を触りながら眠っていた頃。
あの安心感、あのぬくもり。

「寒い?手が冷たいなら、お母ちゃんの胸の中に入れていいよ?」

母の声を思い出すようなぬくもり・・・。

それは、
暖かくて優しくてまどろみのような体温だった。

「なんか、安心する・・」
「だろ?」

いい考えだろ?と言いたそうに微笑む彼は、
そこに優しさを精いっぱい込めてくれている気がした。
「暖かいだけじゃなくて落ち着いてくる・・」
私は、なんだかばら色の気分に陥っていた。
変な感じ。
変な感じ。

でも、
すごく素敵。
すごく素敵。

ありがとう、ありがとう。
私を保護してくれて。
こんなモノ知らなかった。

こんなに、
安心感と幸せをくれるものが、
男の人についているなんて、知らなかった。・・・・

「でも、・・・」
さすがに、時間が経つにつれて申し訳なくなってきて、
さりげなく手を離すと、
また、引き寄せられてしまうからどうしていいのか分からなかった。
「精一杯私も何かしなくちゃ?」
そう思えてきて、私はペットを愛でるように、
それを優しく撫で続けた。

朝になり、
あたりが少し暗闇から明るくなり始めるころ、
ベースの子とヴォーカルの人が帰ってきた。
ようやく、つかまえた。

メンバーも合宿所に全員戻り、
ついに朝になった。

「お似合いよ〜?!」
人の気も知らないで、ベースの子が言う。
疲れ果ててしまった。

彼はさりげなくまたベルトを締めて、
いつものようにメンバーと話し始めた。
ヴォーカルの人が駅に電話をしてくれている。

「始発、4時やてよ?」

「ああ〜、私、今日は会社だ〜〜!!」
「そうなんか?」
「そうよ〜!OLだもん!」
「たいへんやな〜、駅まで送って行くよ?」
「いいわよ〜、みんなライブのあと寝てないんでしょ?」
「ええよ〜、べつに」

みんなでぞろぞろ外に出た。
始発を目指して駅まで歩いて行く。

彼はずっと、腰に手をまわして抱きかかえて歩いてくれている。

「私が今日、会社に行かなきゃいけないこと、
大変だね、。。って言ってる気がする???」

不思議な以心伝心が始まった。

ベースの子が、やきもちを焼いたのか私を指さしてこう言った。

「化粧、禿げてブスくさ〜」

その時、
一斉に男たちが反応した。
彼は腰にまわした手に力を込めて、
「んなことどうでもいいよ?」
そういってる心が伝わった。
ヴォーカルの人は
私にわざわざ駆け寄って、肩を掴んでこう言った。
「気にすんなな?・・俺達全然気にしてないから!」
それから、
ベースの子のところに戻って、
「仕方ないやろ?一晩、化粧してたらみんなああやん。
あんなこというたらあかんよ?」
と、それをたしなめた。

私はびっくりしていた。
「ハードコア・パンク系」の人達が、
こんなに優しいなんて。

私はいつも、
札幌のロックシーンでいじめられたり、
嫌がらせをされたり言われたりしてきて、
まさか、東京の人達がこんなにまともだなんて
考えもしなかったのだ。・・・・

汽車が出る時、ヴォーカルの人が笑った。
「俺達、このあと旭川にいくんや?
そのあと札幌にまた戻るから、また会えるよな?」

「うん。」

そうして、汽車は苫小牧からぐんぐん離れていった・・・・。
    
        (つづく)





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ペットの墓が気になります。
2007/07/18 11:47 AM, from ペットの墓、ペットと一緒に入りたい

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